【結論】40代・50代の楽天カード選びは「旅行」と「楽天市場での利用額」で決まる
楽天経済圏を賢く利用する40代・50代にとって、「楽天カード」はもはや必須アイテムです。しかし、多くの方が一度は直面するのが「楽天プレミアムカード」へのアップグレード問題ではないでしょうか。

年会費11,000円(税込)を払ってまで、プレミアムカードを持つ価値はあるの?



「ポイントだけで元は取れるもの?」
「40代・50代の自分のライフスタイルに、本当に必要な特典なのだろうか?」
先に結論から申し上げます。
あなたのライフスタイルにおいて、以下の2つのどちらかに当てはまるなら「楽天プレミアムカード」を強くおすすめします。
- 年に1回以上、飛行機を使った旅行や出張(海外・国内問わず)に行く
- 楽天市場(ふるさと納税含む)で年間55万円(月平均約4.6万円)以上利用する
もし上記2つのどちらにも当てはまらないのであれば、年会費無料の「楽天カード(通常カード)」が最もコストパフォーマンスの高い選択となります。
この記事では、なぜこの結論に至るのか、両カードの具体的な違い、そして40代・50代だからこそ注目すべき「損益分岐点」と「付加価値」について、徹底的に比較・解説します。
楽天カード vs プレミアムカード 徹底比較早見表
まずは、両者のスペックを一覧で比較してみましょう。どこに11,000円の価値があるのかが一目でわかります。
| 比較項目 | 楽天カード(通常) | 楽天プレミアムカード | 差額・注目点 |
| 年会費 | 永年無料 | 11,000円(税込) | +11,000円 |
| 基本還元率 | 1.0% | 1.0% | 変わらない |
| 楽天市場(SPU) | +2%(合計3%) | +4%(合計5%) | プレミアムが+2%お得 |
| 空港ラウンジ | 国内主要空港(年2回) | 世界1,500箇所以上 | プライオリティ・パス |
| (カードラウンジ) | (プレステージ会員) | (通常年会費$469) | |
| 旅行傷害保険 | 海外:最高2,000万円(利用付帯) | 海外:最高5,000万円(自動付帯) | 保険額と適用条件 |
| 国内:なし | 国内:最高5,000万円(利用付帯) | (※) | |
| 動産総合保険 | なし | 最高300万円 | 購入品の破損・盗難補償 |
| 選べる特典 | なし | 3コースから1つ選択 | (楽天市場/トラベル/エンタメ) |
| ETCカード | 年会費550円(税込)※1 | 年会費無料 | +550円相当 |
※1:楽天PointClubの会員ランクがプラチナ会員・ダイヤモンド会員の場合は無料。
※(※)国内旅行傷害保険は、2025年4月1日より「自動付帯」から「利用付帯」に変更となりました。
この表で注目すべきは赤字の部分、特に**「楽天市場での還元率」と「空港ラウンジ(プライオリティ・パス)」**です。この2点が、年会費11,000円の元を取るための鍵となります。
年会費11,000円の壁。「楽天プレミアムカード」の損益分岐点は?


年会費を払う以上、40代・50代の賢い消費者として最も気になるのは「本当に元が取れるのか?」という点です。プレミアムカードの損益分岐点は、大きく2つのパターンで計算できます。ご自身のライフスタイルと照らし合わせて確認してみてください。
パターン1:楽天市場の利用額だけで元を取る(SPU +2%の差)
最も分かりやすいのが、ポイント還元率の差で元を取る方法です。通常カードとプレミアムカードの楽天市場でのSPU(スーパーポイントアッププログラム)の差は**+2%**です。(プレミアム+4% – 通常+2% = 2%)
この+2%の差で、年会費11,000円(=11,000ポイント)を稼ぐために必要な利用額を計算します。
計算式: 11,000円 ÷ 0.02 (2%) = 550,000円
つまり、楽天市場で年間55万円以上の買い物をする方であれば、年会費無料の通常カードを持つよりも、プレミアムカードを持った方が獲得ポイントが多くなり、年会費の元が取れる計算になります。
「年間55万円」と聞くと多く感じるかもしれませんが、月平均にすると約45,834円です。
40代・50代の世帯であれば、
- お米や飲料、日用品のまとめ買い
- お中元やお歳暮などのギフト
- 子どもの教育関連費や趣味の費用
- 高額になりがちな「ふるさと納税」
- 家電の買い替え
これらを「5のつく日」や「お買い物マラソン」の際に楽天市場に集約している場合、年間55万円というラインは決して非現実的な数字ではありません。特に「ふるさと納税」を毎年10万円以上行っている方なら、残りは45万円(月約3.75万円)で達成可能です。まずはご自身の昨年の楽天市場での利用額を確認してみましょう。
パターン2:「プライオリティ・パス」の価値で元を取る
楽天市場での利用額が年間55万円に満たなくても、元が取れる可能性が十分にあります。それが**「プライオリティ・パス」**の存在です。
プライオリティ・パスとは、世界148カ国、1,500カ所以上の空港ラウンジを利用できる会員証のことです。楽天プレミアムカードには、このプライオリティ・パスの最上位ランクである**「プレステージ会員」(通常年会費 $469 USD)**が無料で付帯します。
($1 USD = 150円で換算した場合、約70,350円相当)
このラウンジでは、フリードリンクや軽食、アルコール(一部)、Wi-Fi、充電設備などが提供されます。フライト前の混雑した待合室を避けて、静かで快適な空間で仕事をしたり、リラックスしたりできるのです。
「海外旅行なんて、そう頻繁には行かないし…」と思われるかもしれません。しかし、40代・50代の方に注目してほしいのは、国内の主要空港(成田、羽田、関空、福岡など)にもプライオリティ・パスで利用できるラウンジがあることです。
これらは、通常カードで入れる「カードラウンジ」とは異なり、保安検査場を通過した後のエリアにあることも多く、より搭乗直前までゆっくり過ごせます。
年に1回でも海外旅行に行く方、または国内の出張や帰省、家族旅行で空港を年2〜3回以上利用する方であれば、その「快適さ」と「時間の質」だけで、年会費11,000円の価値は十分にあると判断できるでしょう。
40代・50代だからこそ注目したい「プレミアム」の付加価値


損益分岐点の計算も重要ですが、40代・50代になると「ポイント」や「金額」だけでは測れない「安心」や「快適さ」といった付加価値も重要になってきます。楽天プレミアムカードには、まさにそうした世代に響く特典が備わっています。
「安心」を買う:手厚い旅行傷害保険
プレミアムカードの大きな強みが、手厚い旅行傷害保険です。
- 海外旅行傷害保険:最高5,000万円(自動付帯)
- 国内旅行傷害保険:最高5,000万円(利用付帯)
ここで特に注目すべきは、海外旅行保険の**「自動付帯」**です。
通常カードの保険は「利用付帯」(そのカードで旅行代金を決済しないと適用されない)ですが、プレミアムカードは「自動付帯」(カードを持っているだけで保険が適用される)です。
40代・50代のライフスタイルを考えてみてください。
- 会社の経費で出張に行く(自分では決済しない)
- ツアー代金は家族の別のカードでまとめて支払った
- 航空券はマイルで取得した
こんな時でも、「自動付帯」の保険があれば安心です。また、万が一の際の疾病・傷害治療費用も最高300万円まで補償されます。家族のことも考える世代として、この「持っているだけで発動するお守り」がある安心感は、年会費を払う大きな理由の一つになります。
「快適さ」を買う:空港ラウンジと家族カードの選択肢
先ほど紹介した「プライオリティ・パス」は、本会員は無料ですが、同伴者は有料(例:$35 USD)となります。「夫婦や家族で旅行するのに、自分だけ入るのは気が引ける…」という方も多いでしょう。
ここで役立つのが**「家族カード」(年会費5,500円)です。
楽天プレミアムカードの家族カードは、なんと家族会員もプライオリティ・パスを無料で申し込むことができます**。
【ケーススタディ】夫婦で旅行する場合
- 本会員:年会費 11,000円
- 家族会員(配偶者):年会費 5,500円
- 合計年会費:16,500円
夫婦で合計16,500円の年会費を払えば、二人とも世界中の空港ラウンジが使い放題になります。一度の旅行で2〜3回ラウンジを利用すれば、それだけで年会費の元が取れるほどの価値があります。家族旅行や夫婦での旅行の「質」を格段に上げてくれる投資と言えるでしょう。
「効率」を上げる:選べる3つの優待サービス
プレミアムカードには、ライフスタイルに合わせて選べる3つの特典コースがあります。
- 【楽天市場コース】:毎週火曜・木曜に楽天市場で買い物をするとポイント+1%
- 【トラベルコース】:楽天トラベルでのオンライン決済でポイント+1%
- 【エンタメコース】:Rakuten TVや楽天ブックスの利用でポイント+1%
楽天市場の利用額が年間55万円ギリギリ、あるいは超えそうな方は「楽天市場コース」を選ぶのが賢明です。火曜・木曜の+1%(月間10,000ポイント上限)を活用することで、より早く年会費の元を取ることができ、ポイント獲得を加速させられます。
一方、出張や家族旅行で楽天トラベルを多用する方は「トラベルコース」も良い選択肢となります。
結論:あなたに最適なのはどっち?タイプ別診断


ここまでの内容を踏まえ、40代・50代のあなたがどちらのカードを選ぶべきかを最終的にまとめます。
「楽天プレミアムカード」がおすすめな人
- 年に1回以上、飛行機(海外・国内)を利用する人(旅行・出張・帰省)
- 楽天市場で年間55万円(月約4.6万円)以上利用する人(ふるさと納税含む)
- 出張や移動が多く、空港での待ち時間を快適に過ごしたい人
- 手厚い海外旅行保険(自動付帯)に「お守り」としての価値を感じる人
- 夫婦(家族)で旅行することが多く、家族カード(年会費5,500円)でプライオリティ・パスを持ちたい人
- ETCカードを頻繁に利用し、年会費550円を無料にしたい人(※通常カードでもランク特典で無料になる場合あり)
「楽天カード(通常)」がおすすめな人
- 年会費は絶対に払いたくない、コストパフォーマンス重視の人
- 楽天市場での利用が年間55万円未満の人
- 旅行や出張で飛行機をほとんど利用しない人
- カードは近所の買い物や決済がメインで、付帯サービスは不要と考える人
- すでに別のゴールドカード(空港ラウンジや保険が手厚いもの)をメインで持っている人
ご自身のライフスタイルと、楽天市場での年間の利用額を一度見直してみてください。年会費11,000円を「コスト」と捉えるか、快適さと安心のための「投資」と捉えるかで、最適な一枚が見つかるはずです。

