エコキュートの電気代・水道代を徹底節約!知らないと損する効率的な使い方と設定術

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「新築でエコキュートを導入したけど、電気代ってこんなもの?」

「光熱費の値上がりが続いて、家計がピンチ。設定を見直したい」

「オール電化にしたのに、冬場の電気代が思ったより安くならない…」

エコキュートは、空気の熱を利用してお湯を沸かす、非常に高効率で環境にも優しい給湯器です。しかし、その特性を理解せずに「なんとなく」使っていると、かえって電気代や水道代を無駄にしてしまうケースが少なくありません。

20代で新しく家を建てた方も、30代・40代で家族構成が変わった方も、50代で機器の買い替えを検討している方も、光熱費の節約は全世代共通の関心事です。

この記事では、エコキュートの節約における「キホン」から、メーカー別の独自機能まで、光熱費を賢く抑えるための具体的な設定術と効率的な使い方を徹底的に解説します。


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なぜ?エコキュートの電気代が高くなる主な原因と仕組み

エコキュートの節約を語る上で、まず理解すべきは「なぜ電気代が高くなるのか」という原因です。多くの場合、理由は「設定ミス」か「使い方」にあります。

高額請求の犯人?「日中の沸き増し」が招く電気代の罠

エコキュートの最大のメリットは、電気料金が安い「深夜電力(夜間電力)」を利用してお湯を沸かすことです。多くのご家庭で、夜間(例:23時〜翌7時)の電気代が安くなるプランに加入しているはずです。

しかし、設定が不適切だと、このメリットを活かせません。

  • 湯切れ(タンクのお湯がなくなること)
  • 設定ミスによる自動沸き増し

これらが原因で、電気代が**割高な日中(昼間)の時間帯に「沸き増し」**が作動すると、電気代は一気に跳ね上がります。特に冬場は、お湯の使用量が増えるため「湯切れ」を起こしやすく、日中の沸き増しが頻発しがちです。

「お湯が足りなくなるのが怖いから」と、常に「多め」に沸かす設定にしていると、結果的に割高な電気代を支払うことになるのです。

契約プランの再確認を。深夜電力プランは最適ですか?

エコキュートを導入した際に、電力会社の契約プランを「深夜電力がお得なプラン」に変更しましたか? もし、従来のプラン(従量電灯Bなど)のままだと、深夜電力の恩恵を受けられず、単純に電気使用量が多い機器として電気代が高くなります。

また、最近では電力自由化により、「エコキュート向け」に最適化された新しい料金プランも各電力会社から登場しています。例えば、「夜間」と「休日」の電気代が安くなるプランや、在宅ワーク(テレワーク)が増えた方向けのプランなど、ご家庭のライフスタイルに合わせた見直しが節約の第一歩となります。

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家族構成(出産、同居、独立など)やライフスタイル(在宅時間の変化など)が変わったタイミングは、まさに見直しのチャンスです。


【電気代節約】今すぐ見直すべきエコキュートの5つの設定

電気代節約の鍵は、「深夜電力で沸かしたお湯を、いかに日中の沸き増しなく使い切るか」にかかっています。今すぐリモコンを確認し、以下の設定を見直しましょう。

① 沸き上げモード:「おまかせ(省エネ)」が鉄則

エコキュートには、お湯をどれだけ沸かすかを決める「沸き上げモード」があります。

  • おまかせ(省エネ・節約モード):最も推奨されるモードです。過去1〜2週間のお湯の使用量をエコキュートが自動で学習し、必要最小限のお湯を深夜に沸かしてくれます。
  • 多め・満タン:常にタンクを満タンに沸かします。お湯の量は安心ですが、使わないお湯まで沸かすため無駄が多く、電気代が高くなります。
  • 少なめ:お湯の使用量が少ないご家庭向け。

まずは「おまかせ」に設定しましょう。エコキュートが自動で最適化してくれます。もし「おまかせ」で頻繁に湯切れ(日中の沸き増し)が起こる場合は、一時的に「おまかせ(多め)」にするか、お湯の使い方を見直す必要があります。

② 給湯温度設定:「50℃〜60℃」が節約につながる理由

「節約のために、給湯温度を40℃くらいに下げている」という方がいますが、これは逆効果になる可能性が高いです。

エコキュートの給湯温度(リモコンで設定する温度)は、50℃〜60℃の「高め」に設定するのが正解です。

  • 理由: 蛇口やシャワーでは、熱いお湯と「水」を混ぜて(混合水栓)適温にします。設定温度が50℃なら、少ないお湯の量に水を混ぜるだけで済みます。しかし、設定が40℃だと、ほぼお湯だけを出し続けることになり、タンクのお湯が急速に減ってしまうのです。

タンクのお湯の消費が早いと、湯切れを起こし、日中の沸き増しにつながります。結果的に「給湯温度を低くした」せいで「電気代が高くなる」という悪循環に陥ります。

③ ピークカット(沸き上げ停止)設定の活用

多くのエコキュートには、電気代が高い時間帯(主に日中)の沸き上げを強制的に停止する「ピークカット設定」や「沸き増し停止設定」が搭載されています。(メーカーにより名称は異なります)

  • パナソニック:「ピークセーブ機能」
  • 三菱:「ピークカット機能」
  • コロナ:「今日の湯増し休止」

例えば、「日中は家族全員が外出していてお湯を使わない」というご家庭では、この設定をONにしておくことで、意図しない日中の沸き増しを確実に防ぐことができます。ただし、来客や在宅ワークなどでお湯の使用量が増えそうな日は、解除するのを忘れないようにしましょう。


【水道代節約】お湯の使い方で変わる!今日からできる節水テクニック

電気代と同時に気になるのが水道代です。エコキュートはガス給湯器と比べて水圧が弱いと感じることがありますが、それを補う節水テクニックが重要です。

節水シャワーヘッド交換の効果は絶大

最も簡単かつ効果が高いのが「節水シャワーヘッド」への交換です。

近年の節水シャワーヘッドは非常によくできており、手元のボタンでこまめにお湯を止められる(ストップ機能)ものや、水圧が低いご家庭向けに勢いをアップさせる機能(低水圧用)がついたものがあります。

  • 効果の目安: 製品にもよりますが、約30%〜50%の節水効果が期待できます。

水道代が安くなるのはもちろんですが、使用する「お湯の量」が減るため、エコキュートのタンクのお湯が長持ちし、結果として「電気代」の節約にも直結します。これは初期費用がかかっても、導入する価値が非常に高い節約術です。

お風呂の「自動保温」と「足し湯」の使い方

お風呂は、お湯も水も最も多く消費する場所です。浴槽にお湯をためる際、コロナ製品などには「ふろ湯量節水」といった機能があり、設定水位を-10L、-20Lと細かく調整できます。まずは「標準」より一段階低い水位で試してみましょう。

また、お風呂の「自動保温」機能は便利ですが、家族の入浴間隔が空くと、その間ずっとお湯を温め直そうとします。この保温にもタンクの熱(=電気代)が使われます。次の人が入るまで30分以上空くようであれば、「自動保温」を切っておき、入る直前に「高温足し湯」や「追いだき」を使う方が効率的です。


知らないと損!エコキュートの効率を最大化する「お風呂」の使い方

エコキュートの節約を左右する最大のポイントが、「追いだき」と「高温足し湯」の使い分けです。ここを間違えているご家庭が非常に多いのです。

禁断の「追いだき」はNG?「高温足し湯」との賢い使い分け

お風呂のお湯が冷めてしまった時、あなたはどうしていますか?

  • ① 追いだき: 浴槽の冷めたお湯をエコキュートに戻し、タンクの熱を使って温め直す。
  • ② 高温足し湯(さし湯): タンク内の熱いお湯(約60℃)を浴槽に足して、お湯の温度を上げる。

原則として、エコキュートでは「高温足し湯」の方が効率的です。

比較項目追いだき高温足し湯(さし湯)
仕組みタンクの熱だけを使い、浴槽のお湯を循環させて温めるタンクの熱いお湯を浴槽に直接追加する
タンクへの影響タンク全体の温度が下がりやすい(熱交換のため)タンクのお湯は減るが、全体の温度は下がりにくい
電気代非効率になりやすい(タンクの保温・沸き増し電力)効率的(タンクのお湯をそのまま使うだけ)
水道代かからないかかる(お湯を足すため)

「追いだき」は、浴槽のお湯を配管で循環させ、エコキュートの熱交換器で温め直します。この時、タンクの熱を使うため、タンク全体のお湯の温度が下がってしまいます。すると、エコキュートは「お湯が冷めた」と判断し、日中に「沸き増し」を始めてしまうのです。

一方、「高温足し湯」は、すでに沸かしてある熱いお湯を足すだけなので、タンクの熱効率を下げません。水道代は少し(約20L程度)かかりますが、日中の沸き増しによる高い電気代を払うより、トータルで安くなります。

【FAQ】Q. 追いだきを使った方が良いケースは?

A. タンクのお湯の残量が「残りわずか」で、湯切れが心配な時だけです。高温足し湯をするとタンクのお湯が無くなってしまう場合は、例外的に「追いだき」を使いましょう。

家族の入浴間隔と保温機能の落とし穴

冬場によくあるのが、家族の入浴間隔が1時間以上空いてしまうケースです。

浴槽のお湯は急速に冷めていきます。この時、「自動保温」がONになっていると、エコキュートは設定温度を保とうと、健気に「追いだき」を繰り返してしまいます。

これは非常に電力を無駄遣いしている状態です。

  • 対策①: 家族に入浴を促し、なるべく間隔を空けずに入る。
  • 対策②: 最後の人が入るまで浴槽にフタをし、保温シートを活用する。
  • 対策③: 入浴間隔が空く場合は「自動保温」を切り、入る直前に「高温足し湯」を使う。

この習慣を変えるだけで、冬場の電気代は大きく変わる可能性があります。


メーカー別(パナソニック・三菱・コロナ)の独自節約機能と特徴

基本的な節約術は共通ですが、主要メーカーには独自の便利機能が搭載されています。お使いのリモコンを確認してみてください。

パナソニック:「エコナビ」の賢い使い方

パナソニックの強みは、人感センサーや浴室の温度センサーを使った「エコナビ」機能です。

「エコナビ」をONにしておくと、人が浴室に入ったことを検知して必要な時だけ保温を開始したり、浴槽のお湯の温度低下を予測して、無駄のない保温運転を行ったりします。設定が「エコナビON」になっているか確認しましょう。

三菱:「バブルおそうじ」と「キラリユキープ」

三菱電機は、お風呂の快適機能が充実しています。「バブルおそうじ」は、追いだき配管を自動で洗浄してくれる機能です。一見節約と無関係に見えますが、配管を清潔に保つことで「追いだき」の熱効率が低下するのを防ぎます。

また、「キラリユキープ」はUV(紫外線)で菌の増殖を抑える機能で、お湯の清潔さを保つため、結果としてお湯の入れ替え(水道代)や足し湯の回数を減らす効果も期待できます。

コロナ:「省エネ保温」と「節水モード」

コロナは、学習機能(おまかせ省エネ)が優秀です。さらに、「省エネ保温」機能は、パナソニックのエコナビと同様に、入浴を検知して無駄な保温(追いだき)をカットする機能です。

また、リモコンで「ふろ湯量節水」が設定できるモデルも多く、手軽に水道代の節約につなげられるのが特徴です。


エコキュート節約術に関するよくある質問(FAQ)

冬場に特に電気代が高くなります。設定はどうすればいいですか?

冬は外気(空気)が冷たいため、お湯を沸かす効率が落ち、電気代は高くなる傾向にあります。

  • 「おまかせ(省エネ)」モードのまま、湯切れが頻発する場合のみ「おまかせ(多め)」に変更します。
  • タンクユニットの配管が凍結しないよう、保温材がしっかり巻かれているか確認しましょう。
  • 「高温足し湯」を徹底し、日中の追いだきを避けてください。
長期間(旅行などで)家を空ける時はどうすればいいですか?

2〜3日であれば「沸き上げ休止」設定(メーカーにより名称が異なる)をします。これにより、深夜の沸き上げが停止し、無駄な電気代をカットできます。1週間以上家を空ける場合は、タンクの水抜きは不要ですが、エコキュート本体の漏電遮断器(ブレーカー)を切っておくと良いでしょう。

エコキュートの寿命はどれくらいですか?

一般的に10年〜15年と言われています。ヒートポンプユニット(室外機)の方が先に不具合が出やすい傾向があります。10年近く経過し、エラーが頻発したり、お湯の沸きが悪くなったりした場合は、修理費用と交換費用を比較検討する時期です。


まとめ:エコキュートの設定を見直し、賢く光熱費を節約しよう

エコキュートの電気代・水道代を節約するために重要なポイントをまとめます。

  1. 設定は「おまかせ(省エネ)」モードが基本。
  2. 給湯温度は「50℃〜60℃」の高めに設定する。
  3. 日中の沸き増しを防ぐため「ピークカット」を活用する。
  4. お風呂が冷めたら「追いだき」ではなく「高温足し湯」を選ぶ。
  5. 「節水シャワーヘッド」に交換し、水道代と電気代を同時に節約する。

エコキュートは、ガス給湯器に比べてランニングコストを大幅に抑えられる、非常に優れた機器です。しかし、それは「正しく設定」し、「効率的に使う」ことが大前提です。

この記事を参考に、今一度ご自宅のリモコン設定と使い方を見直してみてください。たった一つの設定変更が、来月の電気代を大きく変えるかもしれません。


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